【訪日外国人誘致&観光立国&東京五輪】 もっと世界の東京へ。アジアを代表するカッコイイ世界都市に!

2020年東京五輪の目抜き通り「新虎通り」交差点にある株式会社室町屋の代表が、16年に及ぶ「広報・PR」の仕事や若い頃暮らしたカナダで培った知識や体験を元に、東京五輪に向けた観光PR、訪日外国人観光客招致、景観論、社会論などを提案します。趣味の作詞も発表しています!

【景観論】日本の住宅地の見た目を、コストをかけずに美しく変えてしまう方法。(ブロック塀の景観を変える)

東京中、日本中に溢れかえっているブロック塀。どこの住宅街を歩いても、汚れて無機質なブロック塀ばかり。この存在が、東京を見苦しくさせていますね。そして地震が発生した際の凶器にもなっています。しかも、ブロックをペイントしたり、外側を別素材で包み込んだりもなくただただむき出しのまま。この灰色の無機質で決して文化的とは言えないような雰囲気は、心理学的にもあまりよくないような気がします。

私が過去に暮らしたカナダでは、家と家をさえぎるブロック塀は存在しませんでした。ブロックとは、あくまでも建物の壁などを仕切るベーシックな素材であり、必ずペイントを施します。ただむき出しで使用するなんてこともありませんでした。(建築素材に使うというのは、私がいたカナダ・オンタリオ州地震とは無縁の地域だったからこそできた訳なのですが…)

しかし、昔祖父がいた頃見せてもらった白黒写真では、まだ超密集地ではなかった頃の昔の東京は、生垣が沢山あり、住宅街は結構美しかったようですね。

生垣は災害時も美観的にも最高ですが、手入れの手間と費用の問題から、実際は中々難しいようです。行政によっては、生垣に対しての助成金を出していますが、中々進展していない様子。残念です。都内の密集地では、昔ゆったり建っていた家が相続の物納などで売り出され、その後塀もいらないほど狭い戸建てが乱立…というのが現実なのでしょうか。しかしそれでも無機質なくすんだブロック塀は、今も東京の住宅街をジャックしています。

 

よくある都内住宅密集地(路地)の風景…

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これらを白にペイントするだけで…

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無機質な空気が一変に明るくなりました。というか、見栄え良くなります。気持ちだけでなく、治安もよくなりそうです(談)この2つを比較するとこんな感じに、一目瞭然となります。

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くすんだ灰色のブロック塀に色を施すだけで、表情がこんなに明るくなります。ただし原色は景観を悪化させるため却下です。あくまでも茶系など、落ち着いた、日本の文化的な色彩にあるカラーがよいと思います。

 

そんな現代の状況の中でお奨めしたいのが、木の塀です。下記写真、中々素晴らしいと思いませんか。とある低層アパートの外壁です。何だか優しい雰囲気で、見た目も灰色の無機質なブロック塀とは全然違います。防火素材使用、また地震の際の転倒被害などの心配とも無縁ですし、手入れも問題ありません。しかも、春の日本を苦しめる人工林、杉や檜を使用すれば、一石二鳥なのではと思ったりもします。

 

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北米のように、家と家が芝生や植木、木々で美しく遮られている美しい住宅街のようにはなれない東京ではありますが、このような木の壁なら、住宅街の美観もかなりアップします。コストも想定内で収まるはず。

 

できれば東京中に溢れ、災害時の危険度を高め、さらに美観を損なう「一面ブロック塀オンリー」というのは、極力廃止したいというのが私の願いです。そろそろ日本は、合理性を中心としたハリボテ一辺倒から、街並みを公共の財産としてとらえ、美観という視点を大切にして行ってもよいのではないかと思います。むしろ五輪を控えた今がチャンスかもしれません。