【訪日外国人誘致&観光立国&東京五輪】 もっと世界の東京へ。アジアを代表するカッコイイ世界都市に!

2020年東京五輪の目抜き通り「新虎通り」交差点にある株式会社室町屋の代表が、16年に及ぶ「広報・PR」の仕事や若い頃暮らしたカナダで培った知識や体験を元に、東京五輪に向けた観光PR、訪日外国人観光客招致、景観論、社会論などを提案します。趣味の作詞も発表しています!

英語の発信力が足りないために、多くの誤解を生みやすい日本(福島産野菜の例から)

日本で暮らしていると、「多くの諸外国が日本に注目している!」というような思いを持ちがちで、メディアでもそのような趣旨の番組が多数存在しています。確かにアジア方面はそういう所がありますし、ヨーロッパや北米においても一部ではそういう方もいるかと思います。しかしながら、カンフェレンスなどで欧州・北米に行くと、大部分は日本に対して無関心。しかも日本に対する知識があまりにも低い現実を思い知らされることがよくあります。

先日のハフィントンポストに掲載されていたこの記事。福島の野菜を使ったス-プを英国のアートの祭典に出したところ、とんでもなく批判的な反応が返ってきたという…。


福島の野菜を使ったスープのパフォーマンス、海外で話題に

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【抜粋】10月15〜18日にロンドンで開催されるイギリス最大級の現代アートの祭典「フリーズ・アート・フェア(Frieze Art Fair)」に、福島産の野菜を使ったスープがパフォーマンスアートとして出展されることになり、海外で話題を呼んでいる。

イギリスのガーディアン紙は9月25日、「飲むべきか」という文章ではじまる記事を掲載。イベントの主催者である雑誌「フリーズ」の創設者の一人、マシュー・ストロヴァー氏による「私もまだ、そのスープを飲むかどうかは決めていない」というコメントを紹介している。

作品を出展するのは、UNITED BROTHERSという名前で活動する福島県いわき市出身の荒川智雄さん、医(えい)さんの兄弟。「Does This Soup Taste Ambivalent?(このスープ、アンビバレントな味がする?)」という作品名のパフォーマンスアートは、福島産の野菜を使い、彼らの母親によって調理されたスープを、観客に無料で配るというものだ。飲むか、飲まないかという感情の板挟みになるジレンマを訴えるという。もちろん野菜は日本の機関によって安全を保証されたものを使うが、ストロヴァー氏は「飲むことを勧めているわけではない」と話したという。

イギリスのインデペンデント紙の記事は「あなたは放射能を帯びた野菜を使ったスープを飲めますか?たとえそれがアートであっても」とする文で始まり、文中には「作品のコンセプトとして、放射性物質が混入している可能性のあるスープを提供する」との紹介もある。

また、アメリカのニューヨーク・オブザーバー紙は、「フリーズ・アートフェアでは福島産の“放射能を帯びた”野菜をフィーチャーするパフォーマンスが行われる」と題した記事を掲載した。

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この問題そのものに関しては趣旨が離れるのでここで述べることはしませんが、その根底にある日本の情報力の欠如に関してはお話ししたいと思います。

安倍政権で、日本が少し開国してきた感がありますが、まだまだ日本の情報発信力は弱いものがあります。例えば英語目線で様ざまな日本の政治・行政・企業などの情報を得ようと思っても、多くのサイトは日本語のみですし、英語のサイトがあったとしても申し訳ないほどの情報量で、しかもフォントやデザインなども古めかしいものばかり。Cool Japanとは言えません。観光に関しても、東京・富士山・京都といった所謂ジャパンに関しては情報が多くなってきているものの、多くは所謂ランドマーク的な観光スポットが主。情報の発信元である行政が分かれ過ぎて、包括的で深い情報発信には至っていないという課題もあります。例えば富士山に至っては、外国人から見ると山梨も静岡も、山中湖村河口湖村も富士吉田市も関係ありません。なので、例えば東北の酸ヶ湯玉川温泉奥入瀬渓谷など、私たちが季節を堪能したいと思うような「日本の美」に対して一般の外国人には知識があまりなく、一度訪れると「日本にこんな素晴らしい自然と温泉があったのか!」ということになります。

話を元に戻しますと、情報力の欠如による外国の日本に対する誤解や無感心を極力減らしていくために、下記の2点を提案したいと思います。

■特に政府・行政・公共系のサイトや情報発表は、完全バイリンガルを心がける。

■政府や都道府県レベルのの記者会見は英語の同時通訳を必ず付け、その情報は後で必ずアップする。

シンプルです(談)。でもこのような施策が、日本の国力向上に向けて寄与することは確実だと思います。